Jリーグ大会形式変更について
Jリーグは、2ステージ+ポストシーズン制を提案するに至った理由の一つとして、J2が2012年に行ったJ1 昇格プレーオフの盛り上がりと、プレーオフ制によるレギュラーシーズン終盤の盛り上がりを挙げています。
1,2位がJ1自動昇格。3~6位がJ1昇格プレーオフ進出というレギュレーションです。
上位チームの入場者数を調べてみました。
■2012年
順位 クラブ 平均入場者数 ラスト3試合平均 増加率
1位 ヴァンフォーレ甲府 10,407人 13,478人 +30%
2位 湘南ベルマーレ 6,852人 9,177人 +34%
3位 京都サンガF.C. 7,273人 10,539人 +45%
4位 横浜FC 6,039人 6,159人 + 2%
5位 ジェフ千葉 9,281人 11,611人 +25%
6位 大分トリニータ 9,721人 12,594人 +30%
7位 東京ヴェルディ 5,341人 9,001人 +69%
8位 ファジアーノ岡山 7,985人 8,865人 +11%
J1昇格プレーオフ(準決勝11/18、決勝11/23)
準決勝 京都サンガF.C.vs大分トリニータ@西京極=10,760人(京都主催)
準決勝 横浜FCvsジェフ千葉@ニッパツ=10,594人(横浜FC主催)
決勝 大分トリニータvsジェフ千葉@国立競技場=27,433人(Jリーグ主催)
横浜FCを除けばラスト3試合の入場者数は確かに増えていますし、J1昇格プレーオフも相当な盛り上がりを見せました(6位の下克上昇格についての賛否は別として)
ということで、以前Jリーグの説明を聞いたときはその場で納得していました。
しかし、2011年の数字と比較すると、意外な事実が浮かび上がりました。
11年は上位3チームがJ1自動昇格というレギュレーションです。
■2011年
順位 クラブ 平均入場者数 ラスト3試合平均 増加率
1位 FC東京 17,562人 27,682人 +58%
2位 サガン鳥栖 7,731人 15,596人 +102%
3位 コンサドーレ札幌 10,482人 19,116人 +82%
4位 徳島ヴォルティス 5,207人 7,969人 +53%
5位 東京ヴェルディ 5,710人 6,998人 +22%
6位 ジェフ千葉 9,680人 8,505人 -12%
7位 京都サンガF.C. 6,294人 8,697人 +38%
8位 ギラヴァンツ北九州 4,051人 4,897人 +21%
ジェフ千葉の入場者は落ち込んでいますが、プレーオフがなくてもシーズン終盤は十分に盛り上がるということが分かります。むしろ12年より増加率は高いほどです。
なんだか、分からなくなってしまいました・・・
2ステージになれば、「終盤戦」が2度訪れます。「開幕」も2度あります。ポストシーズン(スーパーステージ、チャンピオンシップ)への注目度はかなりのものになるでしょう。
個人的には1ステージ制の方がいいと思うというレベルであって、2ステージ+ポストシーズン制に断固反対するという気持ちはありません。
正解はない。けれども現状のままではいけないということがJクラブの共通認識となっている。そういう状況で何が必要なのか。
重要なステークホルダーの一員であるコアサポーターへのさらなる説明、近い距離からの説明が必要だと思います。15年2月下旬(と思われる)開幕まで時間はあります。
現在の世の中の流れには、ステークホルダーへの説明責任、プロセス重視、というものがありますよね・・・